鋼の種類

・鋼:鋼(steel)は、Cの含有量が0.02〜2%程の合金で、少量のSi、Mn、PSなどを含む。これよりCが多いと鋳鉄(pig iron)、少ないと工業用純鉄(iron)と呼ぶ。

・リムド鋼:溶鋼を鋳型へ注入すると周辺から凝固していく。
低炭素鋼(Cが0.05〜0.2%、Siが0.1%以下、Mn0.50%以下)では、リミングアクション(CとO2が反応してCOガスが発生し鋼塊縁に気泡が残ること)が発生する。気泡は還元性ガスで圧延で潰れるが、鋼塊中心部に非金属介在物が多く圧延で層状になり、溶接用鋼材に適さないようになる。
・キルド鋼:溶鋼へ脱酸剤(Si、Al、Mn、Ti、Zr)を添加し、リミングアクションを抑えた鋼。偏析は少ないが歩留まりは80%以下になる(リムド鋼は85%以上)。
・セミキルド鋼:歩留まりを向上させるため、脱酸の程度をリムド鋼とキルド鋼の中間にして適度にリミングアクションを抑えたもの。

・一般構造用圧延鋼材(SS材):P及びS量が0.050%以下とJISで規定された鋼。強度のみを保証。
・溶接構造用圧延鋼材(SM材):溶接熱影響分における硬化、脆化を防止するためC量を低く抑えている。

古い鋼材
・ベッセマー鋼:1895〜1910年頃に製造された鋼。Mn銑鉄で脱酸しているのでMnを少量含む。Si量が少なく溶接性は劣る。
1952年以前に製造された鋼は、C量が高くMn量が低い鋼で、溶接性が劣る。
1952年からMn/Cが2.5以上となり(JIS G3101の規定でSM材の生産開始)溶接性が改善された。

 維持管理、補修補強にあたっては、鋼材を採取し、化学的成分分析や物理的特性を把握する必要がある。